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The future of long-haul trucking is accelerating autonomously on a freeway near you
Kodiak autonomous technology revolutionizes long-haul trucking. Learn more about Vicor power modules that drive mission critical ‘seeing’ sensors
現在、ポルシェ、ヒョンデ、GMCは、異なる方式で400V-800V間の電圧を変換しています。これらのディスクリート設計の方式に対する、電源モジュールにより実現する方法の特徴を解説します。
著者: Vicor シニアアプリケーションエンジニア 月元 誠士
バッテリの電力を用いてモータで走行するバッテリEV(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)では、グレードが高い車種に、バッテリの電圧を従来の400V系より高い800V系としたものが出てきている。電動車のバッテリを800V化する目的は、動力性能の向上、急速充電の時間短縮、消費電力増大への対応、航続距離の延長のためだと言われている。
電動車のバッテリの800V化には、充電インフラの800V対応が進んでいないという大きな課題がある。そのため、800V系の車両側に何等かのコンバータ機能を搭載して、従来の400V系充電スタンドで800V系の車両を充電できるようにするという対策が取られている。
ここでは、800V系の電動車が400V系インフラに対応するためのコンバータについてと、800Vと400Vの間の特徴的な電圧変換手法について紹介する。
(1) ポルシェ Taycan 量産車初の800V系電動車で、2019年に発売されたバッテリEVである。「400V系の充電インフラで充電する800V系車両」の典型的な例であり、充電器から入力される400Vを車両の800Vバッテリに合うように変換する昇圧コンバータを、DCオンボードチャージャとして車両に搭載している。この昇圧コンバータは、コンバータの入出力をバイパスする回路を備えており、800V系の充電器で充電する場合には、昇圧コンバータをバイパスして、直接800Vバッテリを充電する。
図 1: ポルシェ Taycanのオンボードチャージャ接続
メーカによると、800Vの充電器で充電する場合は最大270kWの急速充電によりバッテリ容量の80%を充電する時間は20分程度である。一方、400Vの充電器を用いる場合には最大150kWとなり、同じ容量の充電に35分程度かかり、800V系車両に期待される急速充電時間の短縮効果が低減する。
(2) ヒョンデ IONIQ 5 2021年に発売された800V系のバッテリEVである。IONIQ 5も同様に、従来の400V充電器を使って車両の800Vバッテリをチャージするための昇圧機能を搭載している。ただし、ポルシェTaycanとは異なりDCオンボードチャージャを搭載しておらず、走行用のモータとインバータを用いて昇圧機能を実現している(図2)。
図 2: ヒョンデ IONIQ 5の昇圧機能の構成
A、Bはそれぞれ、走行用のモータとインバータであり、急速充電器は、スイッチS1を通してバッテリの高電圧側へ、スイッチS2を通してモータの中性点へ接続される。車両走行時にはS1とS2を開きA、Bは通常の走行用モータとインバータとして動作する。400V充電器で充電する場合には、S2を閉じ、モータAを昇圧コンバータ用のリアクトルとして、インバータBを昇圧コンバータのスイッチとして動作させ、車両の800Vバッテリを充電する。充電器が800V対応の場合には、S1を閉じS2を開くことで、A、Bをバイパスして、800V車両バッテリを直接充電する。本方式を用いると、800V系車両を400Vの充電器で充電する目的で専用の昇圧コンバータを搭載する必要がない。
(3) GMC HUMMER EV 2021年に生産が開始されたBEVで、先の800V系BEVと異なり、高電圧系は400Vである。この車両は400V系でありながら800V充電器に対応することで急速充電の性能を上げている。
図 3: GMC HUMMER EVのバッテリ構成
図3はこの車両のバッテリ構成の概略図であり、400V系と800V系の両方の急速充電器に対応するためのユニークな構成になっている。車両に搭載される400Vバッテリは2つの400Vバッテリーブロックに分かれている。2つの400Vバッテリーブロックは、スイッチS1, S2, S3によって接続を切り替えることで、並列または直列に接続することができる。車両走行時も含めて通常時はスイッチS1とS2のみを閉じ、2つのバッテリーブロックを並列接続とし、400Vバッテリとして使う。400V系の充電器でチャージする場合もこの状態である。800V系の充電器に対応するときは、スイッチS1とS2を開きS3のみを閉じることで2つのバッテリーブロックを直列とし、800Vバッテリとして扱う。
メーカの発表では、800Vの充電器に対応することで、350kWの急速充電が可能となり10分の充電時間で160kmの走行できる。
電源モジュールメーカのVicorは、自社の電源モジュールを用いた独自の「バッテリ仮想化ソリューション」を提唱している。これは、400V系の充電器で800V系バッテリを充電するための、昇圧コンバータ技術の1つであり、同社独自の電圧変換比固定双方向DCDCコンバータを用いる。
電圧変換比固定双方向DCDCコンバータとは、DCDCコンバータの入出力電圧の比が固定であるレギュレーション(電圧安定化)機能がないコンバータであり、出力電圧=入力電圧x 変圧比K の関係が成立する。双方向変換ができ(逆方向の動作では、出力電圧=入力電圧 /K となる)、内部直列インピーダンスが小さいため、直流を変換できるトランスとしてはたらく。
図 4: 37.5kW出力, 400V/800V電圧変換比固定双方向コンバータ
バッテリ仮想化ソリューションは、変圧比が2の電圧変換比固定双方向コンバータを800Vバッテリの前段に置くことで、800V系車両のバッテリ電圧を1/2の電圧の400Vに見せる。図5は400V系充電器で800Vバッテリをチャージする模式図である。800Vバッテリの充電が進むにつれて電圧が上昇すると、充電器側から見た電圧も比例して(1/2倍で)上昇するため、充電器側からは、400V系のバッテリを充電しているように見える。
図 5: Vicorのバッテリ仮想化ソリューション
図4のモジュールは37.5kW出力/ピーク効率99%のモジュールで、サイズは92x80x7.4mmである。並列接続することで大電力の急速充電に小スペースで対応できる。
双方向変換ができるので、充電していないときは逆方向に使うことで、800Vバッテリーから400Vの負荷の給電にも利用できる。
産業機器、自動車、人工衛星などへ向けた、DC/DCコンバータの研究開発/設計に20年以上、モータインバータの研究開発に10年以上携わる。2018年よりVicorのシニアアプリケーションエンジニアとして、主にオートモーティブ向けの技術サポートを担当。
Vicor シニアアプリケーションエンジニア 月元 誠士
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